協会便り 2021年12月号
「育てる」楽しさ
師走となり、令和3年も早いものであと1か月になりました。今年になって、あなたが新しく挑戦した曲は何曲くらいになりましたか?
新しく手掛けた曲が練習の甲斐あって、ようやく手のうちに入ったと感じる時の嬉しさは格別です。
ところで、暗譜で弾けるようになると満足と同時にget感が出てきて次の曲に進みたくなるという事はありませんか?
ギター教室では、頂いた曲が弾けるようになると次に取り組むための新しい曲が頂けます。その時に、吉本光男先生が常々おっしゃっている言葉に次のようなものがあります。
弾けるようになった「これから」が楽しいのです。忘れないように毎日の練習の中に前の曲も組み込んで、育てていきましょう。
イメージを膨らませながら自分なりに工夫し、楽しく弾けるようのなるのはこれからなのだから、ここで終わってしまうのはもったいないですよ!
本当にギターが楽しくなるのは、弾けるようになった曲を「イメージをもって」あれこれ工夫し、音色や表現をよりよくしていく為に自分の耳でよくよく聴きながら創っていくことなのですね。
今年になって挑戦した曲が、今も自分の手の内に入って育っているかどうかは日頃の練習の在り方によるという事なのでしょう。
「上達コラム」の「第35回:想い起こしは“ゆっくりと”がいい」を再読してみると、吉本先生の普段の練習の在り方がよく分かり、大変参考になります。
「過去」・・・忘れた曲
「現在」・・・より充実させたい曲
「未来」・・・これから新しく覚えていきたい曲
せっかく頑張って弾けるようになったのに、新しい曲に専念しているうちにすっかり忘れてしまうというのでは、あまりにももったいない話です。
その点、3つに分類して練習に組み込んでいくというこのやり方は、練習の時間を工夫する必要はありますが、「育てる」楽しさがあります。
練習法の基本形として、自分の練習を見直してみるのもいいですね。
休憩を上手に取り入れながら「過去」「現在」「未来」をぐるぐる回し、今年の総まとめとして自分の「得意」を育てていきましょう。
会員の皆さまには、今年も沢山のご協力・ご尽力を賜り有難うございました。
来る年が、皆様にとって素敵な年になりますよう心から念じております。
どうぞ、よい年をお迎えください。
2021.12.01
事務局