協会便り   2015年11月号

 第1回「JUGAアマチュアギターコンクール」を終えて

 

  10月12日の祝日に「日本ユニバーサルギター協会」が主催する第1回「JUGAアマチュア・ギターコンクール」が開催された。

遠く倉敷からの参加者もあり、コンクールは大いに盛り上がった。「日本ユニバーサルギター協会」の存在をネットで知ってということで、インターネットからの申し込みであった。すこしづつこの協会の活動が認知されてきていることの証であろう。

 

 当日は、午後1時に会場に集合。約4時間にわたるコンクールの流れの中で5名の出場者たちが自分の技を披露するだけでなく、お互いの心を開き交流を深めている姿をみる事が出来たのは、主催者として感慨深いものがあった。

特に審査結果を待つ間の5名の演奏者と応援に駆け付けてくれた友達の時間の過ごし方が実に楽しそうだったと、会場係担当者が話してくれたことが印象深く心に残っている。自分の曲を弾き切ったという安堵感からか、お互いの近況や、各地のコンクール情報、尽きることのないギター談義などに花を咲かせ、せっかくの出会いを無駄にすることなく大いに楽しむための時間にしていたのだという。

コンクールの目的の一つでもある「出会いの "縁” が持つ力」に価値を置き、有益に使っていくことで学びを深めていかれたことに心から敬意を表したい。

第1回ということもあって、コンクール開催条件である5名ギリギリの出場者であったが、ギター愛好家の為の良い刺激の場になったことを実感することができた。次回へのワクワク感が高まる有意義な1日となったことに感謝したい。

結果は以下のとおりであった。

 

 1位  なし

 2位  浮海祥治 セビーリャ(アルベニス)

 3位  伊藤 修 先生   (カタロニア民謡)

          楽しき農夫(シューマン)

 敢闘賞 蔵本浩史 前奏曲BWV998(バッハ)

          フリア・フロリダ (バリオス)

 敢闘賞 田口豊郁 ブーレⅠ・Ⅱ 無伴奏チェロ組曲No3~(バッハ)

 敢闘賞 山口研一 カプリチオ・アラベ(タレガ)

 

 コンクールともなれば、特別な雰囲気の中での演奏ということもあり普段の実力を十分に発揮することは難しい。何度も挑戦し演奏の技を磨くと同時に、自分の心を鍛えていくことが大事な条件となる。今回のコンクールでは「1位」こそ出なかったが、日頃の練習成果を発揮し力いっぱいの演奏を披露していただいた。「成功は勇気に弱い」という。第1回「JUGAアマチュア・ギターコンクール」に勇気を出して挑戦してくれた5人の方たちに心から拍手を送りたい。

当協会では1年に1回のコンクールを開催していくことになっている。

自分への挑戦の場として本コンクールを大いに利用していただければ、主催者としてこんなに嬉しいことはない。

                                   2015.11.01

                                                               吉本光男