協会便り 2018年7月号
オリンピックイヤー
7月28日(土)には、豊田市民文化会館でクラッシックバレーとクラシックギターとのコラボレーションを行うことになっている。合わせる曲はアルベニスの「パバーナ・カプリチオ」である。この曲はもともと、アルベニスが新妻にささげて新婚旅行の船上で作曲したといわれている。愛らしく軽やかなリズムの繰り返しは、いかにも新妻を思うアルベニスの華やぐ気持ち表現されていて、そのとびきりの嬉しさが伝わってくるようだ。合わせてみて、クラッシックバレーとクラッシックギターが、これほどマッチするものだったとは驚きである。当日が待ち遠しく感じられた。
さて、2017年4月、三好のサンアートにて「クーデラック・ギターコンサート」を開催した。早いもので、あれから1年と3ケ月が過ぎようとしている。クーデラックは現在バンコクに拠点を置き、今も世界中で活躍している名ギタリストである。今年の6月に「アジア国際ギターフェスティバル」の開催を成功裏に済ませ、次なる企画を練っているようだ。その彼から、今年の秋に「アビトン」のコンサート、2019年の春に自身のコンサートを企画してくれないかという連絡が入った。アビトンとは1年前、「アジア国際ギターフェスティバル」で出会っている。フランスのギタリストで、フェステバルのラスト演奏を飾った実力派である。「日本ユニバーサルギター協会」の次年度企画のなかに、「アビトン」と「クーデラック」のコンサートを入れてもらえないだろうかという提案なのである。本協会では今年は勿論、来年2019年の5月までは、既に様々な行事が組まれている。その為、突然の要望に応えることは難しいが、オリンピックイヤーとしての対応であればできる旨の返答をしておいた。
世界の中には、様々な思いを胸に熱心に活躍を続けている優れたギタリストが大勢いる。しかし、優れたギタリストでありながら、現実的には活動の場は多いとは言えない現状がある。
「日本ユニバーサルギター協会」では、地道なギター道を喜びに換えて熱心に歩き続けているギタリストを迎え、本物の「ギター生演奏を聴く」機会として企画、音楽活動の場を広げていくことをその理念の中に掲げている。本協会の趣旨に十分にかなっていると思われる彼からの申し出である。こちらの都合が折り合い次第、むしろ喜んで迎えようと思う。まだ先の話にはなるが、「アビトンコンサート」や「クーデラックコンサート」開催に関する日時や場所が決定したら、「協会だより」でお知らせしたい。楽しみに待っていて欲しい。
今月も、会員の皆さんが明るい気持ちで練習に取り組めるよう、心から応援しています。
2018.07.01
吉本光男