協会便り 2015年2月号
徹底心で向き合う
早いもので、2015年になってから1か月が過ぎる。年度当初に立てた「目標」は、順調に進んでいるだろうか。
継続は力という。継続するとは、気持ちが続くということであり、そこに向かう気持ちが続くとはいうことは、対象に対する断ち切れない情熱が湧いているということに他ならない。
ギターに向き合って半世紀が過ぎた。「私にはこれしかない」という思いが強い。ギターという楽器に「向き合う」尽きることのない情熱や憧れはますます強く、今も惚れたギターに向き合い、「徹底心で向き合う」ことで求める更なる高みを目指している。「向き合う」ということは、即ち「求道」そのものだ。
若いときは向き合いながらも雑念が多く、わき道にそれることが多かった。だが、わき道で経験した多くの失敗が今の自分を創っていることを思えば全てが大事な財産である。人生に無駄事はないということの証だろう。
「これしかない」決心は否応なく向き合う心を「ここ」に集中させ、研ぎ澄まされた集中力が、立ち上がる一粒一粒の音の響きを追いかけていく。紡ぎ出すフレーズ、流れ出るメロディー、命を与えられた全ての音符が自分の中で生き生きと踊り出すとき、聴くほどに遠く音が煌めき、想いがメロディーを引っ張っていくのだ。そんな瞬間に立ち会うと、命が伸びる思いがする。
独りの時にどれだけ真剣にギターに向き合うことができるか。それが、上達の秘訣と言える。今月も、自分の決めた目標に徹底心で向き合っていこう。
さて、今月の主な活動は下の2つである。
2月15日(日):第1回「心に沁みる音色の在り方」テクニック研究講座
2月21日(土):L.クーデラックギターコンサート
どちらも「日本ユニバーサルギター協会」の未来を創る大切な行事である。
一つ一つの活動が皆様の幸せにつながることを願いながら、諸々の準備を整えている。15日の「テクニック講座」には、早速申し込みがあった。心に沁みる音色の在り方について教授することになる。求める強い心があるからこその申し込みである。講座では、ギターの魅力を引き出す為の技法について学んでいただくことはもちろんのこと、ギターを通して人生を豊かに愉しむ力も獲得して欲しいと願っている。限られた時間ではあるが、有益な時間を過ごしたい。
21日の「クーデラックコンサート」も、あと数席を残して満席となる。東京に先駆けての名古屋コンサートである。満席で当日を迎えたいと願う。近くにギター好きの人がいたら、是非、声をかけ誘っていただきたい。
世界で活躍するギタリストの生演奏を間近で聴くことができる絶好のチャンスである。小さな会場だから、ギターの魅力を直に感じていただける良い機会になると確信している。
2015.02.01
吉本光男