上達コラム

    2021年の幕開

 

新年 明けまして おめでとうございます

 

            第76回

 

昨年は、コロナ禍のなかでほとんどのコンサートは中止になっていった。そんな中、縁あって後半の10月と12月にそれぞれ1つずつの「ギター・コンサート」を提案することができたのは嬉しい事であった。

聴衆の体温を感じる会場で生の演奏ができる喜びをかみしめると同時に、繋がるご縁の有難さを思ったものだ。

コロナ収束への道はまだ遠く、第3波による感染拡大不安は今も広がっている。しかし、コラムを読み返してみれば多くの気づきを頂いた年でもあったのだと気づかされる。

お陰様でと行く年に感謝しつつ、新しい令和3年を力強く明るい気持ちで迎えたい。

 

さて、コロナ問題を大きく抱え込んだまま令和3年がスタートする。

JUGA会員の皆さんは、新しい年を迎えてどのような抱負を持っただろうか。

今もコロナ禍にある状況に変わりはないが、細心の気配りの中で何とか自分たちの思いを実現しようと行動を起こす人たちがいる。私自身、挑戦することの大切さを伝え続けてきた。目の前に現れる様々な現象において俯くだけでなく、心意気を失わない自分でありたい。

コロナが持っているマイナスの側面だけに囚われず、プラスの側面もまた考えていける気概を持ち続けたい。

手始めの活動としては、3月の「ティータイムコンサート」がある。2月の「コージーコンサート」の開催を見据えつつ前向きに考えていくつもりである。

今年度の具体的な活動については、「協会便り 新年号」を参考にしていただきたいが、未知数度合の大きい予定とならざるを得ないことは了承して頂きたい。

 

私自身のことで言えば、いよいよ本格的に『「AlbumⅤ」〜スペイン編〜』の準備に取り掛かることになる。スペインの曲は、若い頃から取り組んできたものが多い。それだけに思い入れも深い。これまでのギター人生で培ってきた知識と技術の全てを駆使し、納得のAlbumに仕上げていきたいものだ。

 「AlbumⅤ」の事を考える度に、これまでの人生においてこれほどに強く切望したものがあっただろうかと思う。考えているだけで熱い想いが湧き上がってくるから不思議だ。自分自身が、それだけスペイン編に期待しているという心の現れなのであろう。

 思わず吐息が出るほどの「珠玉の1枚」になることをイメージし、万全の準備で臨みたい。

                     

今年が、皆様にとっても良い年になることを心から願っている。

人生に困難はつきものである。目の前にある閉塞感にめげることなく、新年の「抱負」を成就させるための「初めの一歩」を、音高く共に踏み出そう。

 

                     2021.01.01

                         吉本光男