ギター上達コラム

   第34回 「エアロバイク」と「メンテナンス」

 

 ギターの練習を始めると、少なくとも2時間くらいはずっと座ったままになる事が多い。正しい姿勢での練習であっても、長時間不自然な姿勢を強いられるギターの練習では、腰や肩に過重な負担をかけ痛みが出たりすることがある。ギター上達の秘訣「一歩一歩の練習」も、どこかに痛いところがあったりするとギターを持つ気になれず「掛け声」だけに終わってしまうことになる。まして痛みが続いたりすると、持ちたくても持てなくなり焦る思いだけが続くことになる。長いギター人生の中で、私自身幾度か経験してきたことである。

 

 今回、「アジア国際ギターフェスティバル」に向けて練習も普段よりハードになったこともあり、肩や手首、腰などの古傷が頭をもたげないよう普段以上に身体の手入れに苦慮した。その一つが「エアロバイク」、つまり「自転車」である。3月末に購入したこの「室内でこぐトレーニングマシーン」が、ことのほか効果をあげている。

脚、腰を鍛えるのに最適なのだ。おまけに骨盤の調整にもなるという。普段から体のメンテナンスの一つとして時々通っている接骨院の先生が教えてくれた情報である。このエアロバイクを使い始めて約3か月。運動が苦手な私でも、毎日30分の筋トレなら気負うことなく続けられる。しかも、室内での運動なので雨や雪に左右されることがない。

 

 自転車をこぎながら、同時に腕を前後左右に振ったり高く上げ伸ばしたりすることで腕や肩の筋肉がほぐれ、なかなか良い感じである。最近では、太腿の筋肉が付き、地下鉄の階段なども軽々と上がれるようになってきた。

特に「エアロバイク」でなければならないわけではないが、身体のメンテナンスに心がけ、良い状態を保つための運動を上手に取り入れてギターと「より長く」「より楽しく」付き合っていきたいものだ。

                  2017.07.01

                                                          吉本光男