ギター上達コラム
第13回 目標に向かう心
『日本ユニバーサルギター協会』では、年に2回の「ティータイム・ギターコンサート」を開催している。通称「ティーコン」と呼んでいるこのコンサートは、アマチュア・ギター愛好家のためギター道場として、大いにその役割を果たしていると自負している。
9月には、第3回の「ティーコン」が行われた。いつもの参加者に交じって初めての参加者も加わり、日ごろの練習の成果を発表した。
毎回、出場者も含めて30人程度の「こじんまりとしたコンサート」だ。この日も、17名の出場者がプログラムの順に次々に舞台に出て、2分~5分ほどの自分の持ち曲を演奏した。
演奏が始まると、会場はシ~ンと静まりかえる。その静けさは隣の人の心臓の音が聴こえる程だ。演奏者は、緊張のあまり指がつったり、時には指が震えて弦に触れないことすらある。
だが、この大きな緊張の中にあって何とか心を落ち着かせ一生懸命に演奏した経験のある者は、その後の練習の仕方が違ってくる。人前で100%の力を出すためには、いつもの10倍も15倍も練習しなければならないことが身にしみて分かるからである。
第3回の今回の「ティーコン」では、全員が途中で止まってしまうことなく最後まで完奏した。これは素晴らしいことだ。
一つには、ドキドキしてあがってしまい指がつったり震えてしまったり、思考が止まったかに見える状態でも、指が勝手に動いていくところまで日頃の練習が進んでいるということに他ならない。
また、普段の練習の仕方が変わってきている証拠でもある。
練習時間は長くても、「何となく」「曖昧に」「○○○しながら」練習していたのでは上達しない。短くても真剣に、特に苦手なところは集中して「ゆっくり」「丁寧に」、指の形を記憶するまでゆっくりと、繰り返し・繰り返し練り上げた練習をしていくことが大事だ。今回は、皆さんが、そこまで練習を重ねて参加していたということの証であろう。
何につけ、誰でも最初は初心者なのである。年齢には関係ない。挑戦した分だけ確実に上達していく。
目標に向かう心が決まったら、「今日から」次回の発表に向けての練習を真剣に前向きに楽しんでいって欲しい。
2015.10.01
吉本光男
伸びる人の共通点 ~城山観光社長 伊牟田均氏の談話より~
伸びる人と言うのはエネルギーの強い人ですが、そういう人の共通点はこれでいいと思わずに、常に勉強しているということです。良い本やよい雑誌、良い人と巡り合って、それをいかに自分に取り込むか、応用していくか。これができる人が伸びていくし、もっと言えば継続が大事だということです。
やっぱり、ずっとやり続けないと本当の力は出てきません。伸びるためには、高い目標を持って、それに向かっていくことが一番大切かなと思っています。